こんな疑問を持っていませんか?
- 設計事務所との打ち合わせって何回くらいあるの?
- 設計事務所に依頼してから着工まで何ヶ月かかる?
- 打ち合わせで何を決めていくの?
この記事では、設計事務所と契約し現在建築中の私(いえまる)が、実際の打ち合わせ回数・スケジュール・各フェーズで決めたことを全公開します。
結論から言うと、設計事務所との打ち合わせは「想像の倍以上」あります。それが設計事務所の醍醐味でもあります。
設計事務所vs.ハウスメーカー:打ち合わせ回数の違い
| 項目 | ハウスメーカー | 設計事務所 |
|---|---|---|
| 打ち合わせ回数(目安) | 5〜10回程度 | 15〜30回以上 |
| 1回の所要時間 | 1〜2時間 | 2〜4時間(長いと5時間超も) |
| 設計〜着工まで | 3〜6ヶ月 | 6〜12ヶ月以上 |
| 打ち合わせの質 | プランの中から選ぶ | 1から一緒に作り上げる |
「設計事務所での注文住宅は、基本設計・実施設計・確認申請・施工管理と各フェーズで打ち合わせが発生します。トータルで20〜30回以上になることも珍しくありません」
— 建築家の選び方ガイド(jutaku-s.comより)
私たちの実際のスケジュール(月別)
| 時期 | フェーズ | 主な打ち合わせ内容 | 回数 |
|---|---|---|---|
| 2025年8〜10月 | 家探し開始・設計事務所と出会う | 住宅タイプの比較検討・設計事務所への問い合わせ・初回ヒアリング | 数回 |
| 2025年11〜12月 | 基本設計・土地探し並行 | 間取りプラン提案・修正・設計士と土地を一緒に見て回る | 数回 |
| 2026年1月 | 土地購入 | 土地契約・ローン手続き・設計の方向性確定 | 数回 |
| 2026年2〜5月 | 実施設計・確認申請 | 仕様・設備・素材・窓位置など細部を決定。この4ヶ月で10回弱の打ち合わせ | 10回弱 |
| 2026年6月中旬 | 着工 | 地鎮祭・着工。ここまでの合計約25回 | — |
| 2026年6〜12月 | 工事監理・引き渡し | 現場確認・施工チェック・引き渡し(12月予定) | 約5回 |
合計:着工までに約25回・引き渡しまでに約30回の打ち合わせ(予定)。家探しを始めた2025年8月から着工の2026年6月まで、約10ヶ月かかりました。ハウスメーカーなら3〜4ヶ月で着工できることを考えると、設計事務所の設計期間の長さは覚悟が必要です。
打ち合わせで大変だったこと
①決めることが終わらない
設計事務所は本当に1から決めます。フローリングの樹種・塗装の種類・コンセントの位置・スイッチの高さ・外壁の素材・軒の出幅…。「もうこれ以上決めることないだろう」と思ったら次の課題が出てくるの繰り返しです。
②夫婦で意見が割れる
私はシンプルでミニマルな内装派、妻は木の温もりが感じられる内装派。打ち合わせのたびに「ここは私に決めさせてほしい」「ここだけは譲れない」のやり取りが発生しました。設計士が上手く間を取ってくれましたが、夫婦の価値観の擦り合わせが一番時間がかかりました。
③写真でイメージを伝えるのが難しい
Pinterestやインスタから「こういう雰囲気にしたい」と写真を持っていっても、「この写真のどこが好きですか?」と聞かれると意外と答えられない。「何が好きか」を言語化するトレーニングが必要でした。
KPT振り返り:やってよかったこと・失敗・次に活かすこと
約25回の打ち合わせを通じて感じたことを、KPT(Keep / Problem / Try)形式でまとめます。設計事務所との打ち合わせを控えている方の参考になれば。
✅ Keep:やってよかったこと
① WEBツールで要望・課題・スケジュールを一元管理した
仕事でも使い慣れているWEBツールを使って、要望の共有・課題管理・スケジュール管理を自分たちで行いました。文章だけでなく、自分たちでデザインのラフを作って持ち込むこともあり、認識のズレを防ぐことができました。
設計士との打ち合わせは1回で話すトピックが多く、内容の抜け漏れが起きやすい。「自分たちもツールで管理する」という姿勢が、スムーズな打ち合わせにつながったと思います。どんなサービスをどう使ったかは別途公開予定です。
② サンプルをとにかくたくさん依頼した
素材・塗料・床材など、実物のサンプルを惜しみなく取り寄せてもらいました。カタログや写真では伝わらない質感・色味の差が、実物を見ると一目でわかります。「なんとなく良さそう」で決めると後悔するのが内装素材。手間でもサンプルを取り寄せて、実物で比較したことは正解でした。
設計士側も「施主がここまで比較してくれると提案しやすい」と言っていました。サンプルを見ながら「やっぱりこっちのほうが好き」という気づきが何度もあり、最終的な満足度につながったと思います。
③ 参考画像は「なぜこれが好きか」まで言語化してから持ち込んだ
PinterestやInstagramで集めた画像をただ見せるのではなく、「この写真の何が好きか」を言語化するようにしました。たとえば「この写真の壁の素材感が好き」「天井の高さじゃなくて窓の取り方が好き」という具合に。
最初はうまく言語化できませんでしたが、繰り返すうちに「自分たちが何を大事にしているか」が見えてきて、打ち合わせの質が上がりました。設計士に「この写真どこが好きですか?」と聞かれる前に自分で言えると、話が一気に進みます。
④ 打ち合わせ後に自分たちでも「決定事項メモ」を残した
打ち合わせが終わったその日のうちに、決まったこと・持ち越しになったこと・次回までに確認することをメモに残しました。設計士からも議事録はもらいますが、自分たちの言葉で残しておくことで「あれって結局どうなったんだっけ?」を防げました。
特に有効だったのが「持ち越し事項の一覧」。次の打ち合わせの冒頭で確認することで、前回の積み残しがうやむやになるのを防ぎました。
⑤ ショールームに積極的に足を運んだ
キッチン・バス・トイレ・窓・照明など、主要な設備は実際にショールームで見て触りました。カタログや設計士の説明だけで決めるのと、実物を見て決めるのとでは納得感がまったく違います。
ショールームのスタッフに「他のお客さんが後悔しがちなポイント」を聞けたのも収穫でした。打ち合わせで「ショールームで確認済み」と言えると、決定のスピードが上がります。
⚠️ Problem:うまくいかなかったこと
① 「何がどこに影響するか」を把握できず、手戻りが多発した
打ち合わせで「ここをこうしたい」と伝えると、思ったより影響範囲が広くて「じゃあここも変えないと…」となるケースが何度もありました。設計士にその都度説明してもらいましたが、建築の専門知識がない状態で全体の連動を理解しきるのは難しかったです。
② 図面や資料が多すぎて管理が煩雑になった
打ち合わせのたびに図面・仕様書・見積書がアップデートされ、どれが最新版かわからなくなる状況が続きました。メールで送られてくる資料が積み重なっていくと、後から「あれってどこに保存したっけ?」が頻発します。
③ 見積もりを取るまで価格がわからず、直前に断念したものがある
「これいいな」と思って設計に組み込んでいた設備や素材が、いざ見積もりを出してもらったら思った以上に高くて断念するケースがありました。メーカーへの問い合わせや見積もりを早い段階でやっておけば、計画に余裕が生まれたと思います。
④ 打ち合わせで決めきれず、スケジュールが追加になった
当初の予定より打ち合わせ回数が増え、着工スケジュールの調整が必要になりました。「今日は決める」と決意して臨んだつもりでも、その場で新しい選択肢が出てきて持ち越しになることも。スケジュールには最初からバッファを持たせておくべきでした。
💡 Try:次に家を建てるならやること
① 全体工程を最初に把握して、「何がどこに影響するか」から決める順番を決める
手戻りが多かったのは、「今決められることから決める」アプローチをとっていたからだと思います。本来は「この決定が後工程の何を左右するか」を把握した上で、上流から順に固めていくほうが効率的です。設計士に「何を先に決めると後がスムーズですか?」と最初に聞いておくのが有効だったと思います。
② お金をかける優先順位をあらかじめ決めておき、迷ったらそれに従う
コストオーバーになったとき、「何を削るか」で揉めるのが一番消耗します。「うちはここにはお金をかける、ここは妥協できる」というリストを夫婦で事前に作っておき、打ち合わせの判断基準にできれば、迷う時間を大幅に減らせたと思います。
③ 資料管理のルールを最初から決めておく
打ち合わせのたびに更新される図面・仕様書は、フォルダ構成と命名規則を最初に決めておくと管理が格段に楽になります。たとえば「日付+バージョン番号」を統一するだけで、最新版を探す手間がなくなります。Problemで挙げた資料管理の問題は、仕組みさえ作れば防げることでした。
④ 気になる設備・素材の見積もりは早い段階から仮でも出してもらう
「いつか見積もれば」と後回しにすると、設計が固まった後に価格の問題で計画が崩れます。「まだ決めてないけど、このグレードで仮の見積もりを出してもらえますか?」と早めに動くことで、予算の現実感を保ちながら設計を進められます。
⑤ 打ち合わせの終わりに「次回までに決めること」を必ず言語化して締める
持ち越しが増えてスケジュールが伸びた一因は、毎回の打ち合わせが「なんとなく終わった」ことにあります。「次回、何を決めて臨むか」を最後に確認してから終わることで、準備の質が上がり、打ち合わせがより早く終わるようになります。
仕事のプロジェクトと同じ意識で臨むのが、打ち合わせをうまく進めるコツだと思います。タスク管理・議事録・優先順位の整理……どれも仕事でやっていることと同じです。
ただ、仕事みたいに「やらなきゃ」とはならないでほしい。家づくりは人生で何度もあることじゃない。大変な打ち合わせも、後から振り返れば「あのやりとりがあってこの家になった」という思い出になります。プロジェクトを楽しむ気持ちで進めてみてください。
まとめ:設計事務所の打ち合わせを乗り越えるコツ
- 設計事務所の打ち合わせは着工まで約25回・引き渡しまで約30回(私の実績)
- 家探し開始から着工まで約10ヶ月(2025年8月〜2026年6月)かかった
- 「決めることが多い」のは設計事務所の特徴。覚悟して臨もう
- 夫婦の優先順位をあらかじめ整理しておくと打ち合わせがスムーズ
- 参考画像は「なぜこれが好きか」まで言語化してから持っていくと効果的

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