「タイパ」「ウェルネス」「脱衣・洗面セパレート」「0LDK」……SNSや住宅系メディアを見ていると、2026年の間取りトレンドを表す言葉が次々出てきますよね。
でも実際、これから注文住宅を建てる人が一番知りたいのは「トレンドの説明」じゃなくて「実際に建てた人はどれを採用して、どれを見送ったのか」だと思うんです。
私は今、町田市で注文住宅を建築中(2026年12月完成予定)です。設計事務所と10ヶ月以上打ち合わせを重ねる中で、これらのトレンドを一つひとつ検討してきました。この記事では、2026年に話題になっているトレンドを取り上げながら、自分がどう考え、設計士から何と言われて、結局どう決めたのかを正直に公開します。
結論:9つのトレンドのうち、採用したのは6つ
先に一覧で結論をまとめます。トレンドすべてを取り入れたわけではなく、土地の形状・予算・自分たちの暮らし方に合わせて「採用」「部分採用」「見送り」を決めています。
| 2026年トレンド | 我が家の判断 | 一言メモ |
|---|---|---|
| 家事ラク動線・回遊動線 | △ 部分採用 | ランドリールームは採用、回遊動線は見送り |
| ウェルネス(採光・自然換気) | ✅ 採用 | 北向き・傾斜地の弱点を天窓+中庭で解決 |
| 脱衣・洗面セパレート | ❌ 見送り | あえて一体化。賛否両論あると思う |
| 0LDK的ゾーニング | ✅ 採用 | ダイニング/リビングを緩やかに分離 |
| タクタイル・丸みデザイン | ✅ 採用 | パントリー入口・書斎壁をR形状に |
| アースカラー | ✅ 採用 | ミッドセンチュリーモダン×グレージュ |
| テレワーク動線 | ✅ 採用 | 書斎+2Fフリースペース+ヌックの3段構え |
| 気密断熱の標準化(C値・UA値) | △ 部分採用 | 数値目標より長期優良住宅の基準を優先 |
| 太陽光・蓄電池 | △ 部分採用 | 太陽光は10年リースで採用、蓄電池は見送り |
①家事ラク動線・回遊動線 — 「取り入れたい気持ちはあったけど見送った」
2026年のトレンドとして「家事ラク動線」「回遊動線」がよく挙げられます。回遊動線は、キッチン→洗面→ファミリークローゼット→リビングのようにぐるっと回遊できる間取りで、家事の移動距離を減らせるのが魅力です。
図:一般的な回遊動線のイメージ(概念図・我が家の実際の間取りではありません)
我が家も検討はしました。ただ、狭い土地で1FのLDKをできるだけ広く取りたかったので、回遊動線のための通路スペースは確保しませんでした。代わりに、ランドリールームを設けて「洗濯→乾燥→タオル・パジャマ・下着など脱衣所に置きたいものの収納」までを1部屋で完結できるようにしています。回遊させるより、家事の「工程」をひとまとめにする方向を選んだ形です。
正直なところ、回遊動線より「テンションの上がる部屋」を優先した、という方が実態に近いです。この判断が良かったかどうかは、住んでからまた別記事で振り返りたいと思います。
「タイパ」は住まいづくりにおいても重要なキーワードで、共働き・子育て・テレワークといった生活の実情に寄り添う機能的な心地よさが2026年の間取りトレンドとして注目されている——マルマインハウスの解説記事より
②ウェルネス(採光・自然換気)— 北向き・傾斜地の弱点を逆手に取った
我が家は北向きの土地で、しかも緩やかな斜面。南側には一段高い位置に別の家が建っています。何もしなければ昼間でも薄暗い家になってしまう条件でした。
そこで採用したのが「天窓+吹き抜け+中庭」の組み合わせです。中庭を囲むように天井までの大開口の窓を配置し、そこから光と風を取り込む設計にしています。
図:中庭・天窓による採光の概念図(実際の間取りを簡略化・抽象化したものです)
空気の流れについては、設計士に「風がどう通るか」を相談しました。中庭の大きな窓が自然換気の起点になるよう設計してもらい、機械換気に頼りすぎない通風計画にしています。
光と風の両方を、間取りの工夫だけで解決できたのは、狭小地・北向きという条件だからこそ設計士としっかり議論できた部分だと思います。
③脱衣・洗面セパレート — あえて分けなかった
2026年のトレンドとして「脱衣・洗面セパレート」(朝の身支度が渋滞しないように分ける間取り)がよく挙げられますが、我が家は2Fにお風呂があり、脱衣所と洗面所をあえて分けていません。
理由はスペースの制約もありますが、それ以上に「機能をまとめた方が便利なのでは」と考えたからです。お風呂を使うのは基本的に家族だけなので、混雑のストレスはそこまで大きくないだろうという判断でした。ここは賛否両論あるポイントだと思います。トレンドに逆張りした自覚はありますが、暮らし方によっては「まとめる」選択肢もありというのが実感です。
④0LDK的ゾーニング — LDKを緩やかに分ける
LDKを「家族が集合する場所」と捉え、その中でダイニングとリビングをエリアで分けています。どちらのエリアも中庭に隣接するようにして、離れていても中庭越しにつながりを感じられる配置にしました。
1Fには書斎もありますが、ドアはLIXILのガラスハイドアを採用し、中で何をしているか外から見えるようにしています。「用途は緩やかに分けつつ、つながりは失わない」というのが設計士とすり合わせたコンセプトです。
図:LDKゾーニングの概念図(実際の配置を簡略化したイメージです)
⑤タクタイル・丸みデザイン — RでStreetやわらかさを出す
角を落とした「丸み」も2026年のデザイントレンドの一つ。我が家ではパントリーの入り口をRにしたり、書斎を囲む壁をR形状にしたりして、直線だけにならないよう意識しました。
⑥アースカラー — ミッドセンチュリーモダン×グレージュ
内装・外装ともに、ミッドセンチュリーモダンをテーマにしています。クロスはグレージュを基調に、一部は塗装のR壁。床はフローリングではなく、東リの「モルテストーン」というフロアタイルを全面に採用し、「家具を飾る」ような空間を意識しました。
外装についても「住宅っぽくしたくない」という要望を設計士に伝えたところ、本来住宅にはあまりないような意匠として、1Fから2Fまでつながる大きな出窓を提案してもらいました。全面には味のある塗装も施しています。
2026年の住宅トレンドキーワードは「タクタイル(触感)」「角を落とした丸み」「アースカラーの深化」。見た目だけでなく心地よさ・機能性・長く愛せるデザインが結びついた内容が中心になっている——RECO BLOGのトレンド予測より
⑦テレワーク動線 — 書斎・フリースペース・ヌックの3段構え
夫婦ともにテレワークが多いため、テレワーク動線はかなり意識しました。書斎はキッチンから近く、飲み物をすぐ取りに行けたり、宅配も書斎から受け取れるようにしています。
ただ、夫婦でオンライン会議が重なる日も多いので、書斎とは別に2Fにフリースペースを設け、そこでも作業や打ち合わせができるようにしました。さらに2Fには大開口の窓の前にヌックを設けていて、気分転換に作業できる「第3の作業場所」も用意しています。
図:テレワーク動線の概念図(実際の間取りを簡略化したイメージです)
⑧気密断熱の標準化 — 数値より「長期優良住宅」を基準に
C値・UA値のような数値目標に強くこだわったわけではありません。ただ、長期優良住宅の認定を取りたいという前提があったので、その基準を満たす形で設計士に断熱・気密の仕様を考えてもらいました。数値の実測結果については、竣工後に別記事で公開する予定です。
⑨太陽光・蓄電池 — 太陽光は採用、蓄電池は見送り
太陽光パネルは10年リースで導入することにしました。シミュレーションの結果、補助金と売電収入を合わせるとそれなりに利益が出そうだったからです。一方、蓄電池まで入れると回収が難しそうだったため、蓄電池の導入は見送っています。
まとめ
- 2026年の間取りトレンド9つのうち、我が家が採用したのは6つ、部分採用が2つ、見送りは1つ
- トレンドをそのまま取り入れるのではなく、土地の形状・予算・暮らし方に合わせて取捨選択するのが大事
- 「あえて見送る」判断にも、それなりの理由と納得感があれば十分あり
それぞれのトピック(家事動線、断熱性能の実測、太陽光の収支など)は、今後の記事でさらに深掘りしていく予定です。気になるテーマがあれば、ぜひ楽しみにしていてください。

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