注文住宅の間取り・設備の最終決定【実体験】こだわりと妥協の記録

設備

設計事務所との打ち合わせ25回、約10ヶ月。
その終着点として「間取りと設備の最終決定」がありました。

無限に選択肢があるようで、実際は時間とお金と優先順位の掛け合わせで決まっていく。
この記事では、私が何にこだわって、何を妥協したのかを正直に書きます。

注文住宅の設計図面と間取り検討
10ヶ月・25回の打ち合わせを経て間取りと設備が決まった

まず結論:こだわったこと・妥協したこと

項目 こだわった(妥協しなかった) 妥協した
照明 グレアレス照明・コーニス照明 一部の子部屋は標準品
採光・通風・視線の3軸で設計 コスト上、枚数を絞った
書斎 R型曲線壁で個室感を演出 床面積は最小限に
EV充電 将来のため設備だけ設置
太陽光 カナディアンソーラー・10年リース(蓄電池なし)で採用
外構 後回し(後悔している)

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間取りで最後まで悩んだこと

①窓の位置——打ち合わせで一番もめた

正直に言うと、間取りの中で一番揉めたのは「窓」でした。

隣の建物との距離・プライバシー・採光・通風・コスト——これを全部同時に満たす窓の位置は存在しません。何かを優先すると、どこかが犠牲になる。

「この窓、なくしましょう」「いや、ここは明るさが欲しい」を何度繰り返したか。設計士と口論に近い状態になったことも一度や二度ではありませんでした。

「明るい家にしたいと思っていたが実際に暮らしてみたら眩しすぎた」「窓が少なく、自然光をもっと取り込む工夫をすればよかった」——注文住宅オーナー412人への調査でも、窓に関する後悔は上位に入っています。
SUUMO「注文住宅の間取りで失敗しない!先輩412人に学ぶ『しまった!』ランキング」

最終的に私たちが出した答えは「迷ったら絞る」でした。窓を多くすれば明るさは得られますが、断熱性能が下がり、壁が減って家具が置けなくなります。設計士の「FIX窓(開かない窓)を活用してコストと性能のバランスを取る」という提案を受け入れたのが転機でした。

注文住宅の窓から入る自然光
「窓を絞る」判断が、結果として空間の質を上げた

②書斎のR型曲線壁——これだけは譲らなかった

在宅勤務がメインになって数年、「集中できる個室の書斎が欲しい」というのは設計当初からの要望でした。ただ、床面積には限りがある。

設計士が提案してくれたのが「R型曲線壁」でした。直線で仕切るより、湾曲した壁で視界を遮ることで、狭くても「こもれる感覚」が生まれる。実際に模型で確認したとき、「これだ」と即決しました。

床面積はあえて最小限(約3畳)に絞り、その代わり壁の素材と照明にこだわりました。狭い空間だからこそ、素材感が直接目に入る——という設計士の言葉通りでした。

③LDKの広さ——最後まで迷って決断

LDKの広さは最後まで迷いました。最終的に20畳で決定しています。

迷った理由は「1Fにどこまで面積を使うか」のトレードオフです。LDKを広くすれば2Fの各部屋が狭くなる。2Fを広くすれば1Fが狭くなる。設計士と何度も話し合った結果、「家族が集まる1Fの時間を豊かにする」という優先順位を選びました。

20畳というのは、リビング・ダイニング・キッチンを一体で使いつつ、ソファとダイニングテーブルを無理なく置ける最低ラインという感覚です。それ以上広くしようとすると、2Fの部屋が3畳台になってしまうため、ここで止めました。

設備で最終決定したこと

①照明——グレアレスとコーニス照明

照明に関しては、設計士の提案を全面的に採用しました。キーワードは「グレアレス」と「コーニス照明」です。

グレアレス照明とは、光源が見えない(まぶしくない)ダウンライトのこと。光だけを感じて、器具は見えない——これが空間のクオリティを大きく左右します。採用したのは大光電機のグレアレスダウンライトシリーズです。

我が家がグレアレスを選んだ理由は、見た目だけではありません。「中庭の窓に灯りが映り込まないようにしたかった」という実用的な理由があります。

我が家はコの字型の間取りで、中央に中庭があります。その中庭に面する形で、高さ240cm(天井まで届く)の大きな窓を各部屋から設けています。この窓が、夜に室内の照明を大きく映し込む「鏡」になってしまうのです。

通常のダウンライトだと光源(電球)が直接見えるため、夜の窓に「白い点」が無数に反射して映り込みます。これが想像以上に気になる。設計士に相談したところ、「グレアレスダウンライトなら光源が隠れているので、窓への映り込みを大幅に減らせる」と提案されました。

中庭のある家・大きな窓を多く設ける家では、照明の映り込み対策はかなり重要な検討事項です。設計の早い段階で照明計画に組み込んだほうがいい、と実体験から感じています。

大光電機 グレアレスダウンライト
出典:大光電機株式会社「グレアレスダウンライト」
不要な光を極限まで抑え、必要なところだけを照らす精度の高い光学設計。
大光電機株式会社「グレアレスダウンライト」製品ページ

コーニス照明は、天井と壁の境目に仕込んだ間接光。壁全体をふんわりと照らし、夜でも空間に奥行きが生まれます。グレアレスダウンライトとの組み合わせが特に効果的です。

大光電機 コーニス照明 実例
出典:大光電機株式会社「Pro’s Way 住宅照明のヒミツ」
集光の光と間接照明は相性抜群。グレアレスユニバーサルダウンライトで家具に陰影を出しつつコーニス照明で壁面の明るさ感をオン。一気に上質な「ホテルライク」の空間が完成します。
大光電機株式会社「Pro’s Way 住宅照明のヒミツ」

費用は標準プランより上乗せになりましたが、夜に部屋の照明をつけたとき「この空間に住んでいる」という実感が明確に変わると感じています。引き渡しが楽しみな理由のひとつです。

間接照明が美しいリビングインテリア
間接照明だけでこれだけ落ち着く空間になる

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②EV充電設備——EVを持っていないのに設置した理由

現時点でEVは持っていません。それでも設置した理由は2つです。

  • 工事中に設置するほうが圧倒的に安い(後付けだと工事費が数倍になる)
  • 将来のEV乗り換えを見越した資産価値への投資

コンセントの容量を確保しておくだけなら、追加費用は数万円程度。後悔しない設備投資として「工事中にやっておく」を選びました。

③太陽光パネル——カナディアンソーラー・10年リースで採用を決めた理由

太陽光パネルは最後まで迷いましたが、最終的に採用しています。メーカーはカナディアンソーラー、蓄電池なしの10年リースです。

当初は「初期費用の回収期間が読めない」「メンテナンスコストが不安」という理由で躊躇していました。ただ、10年リースという選択肢を知ってから考え方が変わりました。

採用の決め手は3つです。

  • 保証期間内は実質リスクゼロ:10年リース期間中の故障・メンテナンスは業者負担
  • 補助金との組み合わせでプラスになる試算:国・自治体の補助金を考慮すると、リース料との収支がプラスに転じる計算が出た
  • 蓄電池なしで月々の負担を抑えた:蓄電池ありだとリース料が高くなりすぎるため、まず発電だけで様子を見る判断をした

10年後にリース契約が終わったとき、その時点での電気代・蓄電池価格を見て次の判断をする予定です。「今すぐ全部決めない」という選択が、この判断を楽にしてくれました。

設計士に言われて考え方が変わったこと

「後から変えられないことに集中してください」

打ち合わせの序盤に設計士から言われた言葉です。カーテンや家具は後から変えられるが、窓の位置・壁の位置・コンセントの位置は変えられない。「変えられないことに時間とお金を使う」という優先順位が、最終決定の軸になりました。

コンセントは図面に全部書き出す

コンセントの位置は、図面を印刷して「ここに何を置く・何を使う」を全部書き出しました。「テレビ・PS・ルーター・扇風機・掃除機の充電」を全部リストアップして、それぞれに対応する位置を設計士と確認。これをやるかやらないかで、入居後の生活クオリティが大きく変わると思っています。

コンセントの後悔は「数が少ない」よりも「位置が悪い」ことが多い。家具を置いた後ろに隠れてしまう・ドアの開閉で使えないなど、生活導線を考えた配置が重要です。
SUUMO「コンセント計画の後悔」

妥協したこと——正直に

外構は後回しにしてしまった

設計士には「外構は別業者で相見積もりをとった方がいい」と早い段階で言われていました。でも「まず建物を決めてから」と先送りにし続けた結果、着工してもまだ外構業者に声をかけていません。

外構の費用目安は100〜300万円。これを予算に組み込めていなかったことは、正直な後悔ポイントです。

2Fの各部屋の広さ——「最低限」と割り切った

主寝室と子供部屋は、それぞれ約5畳です。一般的な注文住宅と比べると小さめの部類に入ります。

主寝室については「寝るだけの部屋」と最初から割り切りました。ダブルベッドが置ければ十分で、クローゼットは別に設けています。寝室に広さを求めるよりも、起きている時間を過ごすLDKを広くする——この判断は設計の最初から変わりませんでした。

子供部屋は「ベッド・勉強机・クローゼットが収まる最低限のサイズ」として5畳を確保しています。子どもが大きくなったときに「狭い」と感じるかもしれないという不安はあります。ただ、子供部屋にこもりっきりになるよりも、家族が1Fに集まる家にしたい——という価値観を優先した結果です。

これが正解かどうかは、実際に住んでみないとわかりません。子どもが中学生・高校生になったころに答え合わせができると思っています。

まとめ:最終決定の判断軸は「後から変えられるか」

  • 窓・コンセント・照明など「後から変えられないもの」に集中した
  • 太陽光・外構など「後でも対応できるもの」は見送り or 先送りした
  • 設計士の「変えられないことに投資する」という言葉が全ての判断軸になった
  • 妥協ゼロにはならない。何かを選ぶことは何かを手放すことだと実感した

設計期間10ヶ月・25回の打ち合わせを経て学んだのは、「全部こだわる」は不可能で、「どこにこだわるかを決める」ことが設計だということでした。

完成は2026年12月予定。実際に住んでみてどうだったか、また報告します。

注文住宅の外観イメージ
設計期間を経て、ようやく形になっていく

🏠 注文住宅の間取り・設備をこれから決める方は、複数の工務店・設計事務所の提案を比較することをおすすめします。一社だけだと「これが普通」と思いがちですが、比べることで選択肢が広がります。

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