注文住宅の住宅ローンは、マンションや建売とは少し違う。土地と建物の引き渡しタイミングがずれるため、ローンの組み方自体が特殊になる。
私がどの銀行を選び、どんな金利・団信にしたか。そして正直に言うと「もっと比較すればよかった」という後悔も含めて、実体験をそのまま書く。
📋 この記事でわかること
- 設計事務所+工務店体制で「分割融資」が必要になる理由
- 大手ハウスメーカーとのローンの組み方の違い
- 私が静岡銀行の変動固定MIXを選んだ経緯
- 静岡銀行で土地・建物ごとに団信を選べる柔軟性
- 40年返済にした理由
- 銀行を比較しなかったことへの後悔
結論:静岡銀行の変動固定MIX、40年返済を選んだ
📊 私が選んだローンの概要
| 項目 | 土地ローン | 建物ローン |
|---|---|---|
| 銀行 | 静岡銀行 | 静岡銀行 |
| 商品 | 変動固定MIX | 変動固定MIX |
| 金利 | 1.17% | 1.15% |
| 団信 | 最上位プラン | 中間プラン |
| 返済期間 | 40年 | 40年 |
なぜ「分割融資」が必要になるのか
設計事務所+工務店体制ならではの資金の流れ
私は設計事務所(フリーダムアーキテクツ)+工務店という体制で家を建てている。この場合、家づくりの流れはざっくりこうなる。
設計事務所+工務店の家づくりの流れ
- 土地を先に購入・決済する(この時点では建物の金額が確定していない)
- 設計事務所と間取り・仕様を詰める(数ヶ月〜1年以上)
- 工務店に見積もりを依頼し、建物金額が確定する
- 建物ローンを実行して着工・完成へ
重要なのは「土地を押さえる段階では、建物にかかる正確な金額がわからない」という点だ。設計が進んで初めて仕様・坪数・使用材料が決まり、工務店の見積もりが出る。土地と建物の決済が別のタイミングになるため、ローンも分けて実行する「分割融資」が必要になる。
大手ハウスメーカーとの違い
大手ハウスメーカーで建てる場合は、話が異なる。HMは土地・建物をセットで提案するケースが多く、建物の価格もあらかじめ概算が出やすい。そのため「建物完成後に土地+建物を一括で決済する」という流れが取れることが多い。
つなぎ融資や分割融資といった複雑な手続きが発生しにくい分、ローンの組み方がシンプルになりやすい。
ローン実行タイミングの違い
| 設計事務所+工務店 | 大手ハウスメーカー | |
|---|---|---|
| 建物金額の確定 | 設計完了後 | 比較的早期に概算が出る |
| ローン実行 | 土地・建物で分割実行 | 完成後に一括実行も可 |
| ローンの本数 | 2本(または つなぎ融資) | 1本が多い |
静岡銀行を選んだ理由と良かった点
フリーダムアーキテクツの担当者から「設計事務所+工務店パターンの分割融資に対応しやすい銀行」として紹介を受けたのが静岡銀行だった。
正直に言うと、他の銀行と比較検討はしていない。ただ、実際に使ってみて静岡銀行ならではの良い点をいくつか感じた。
✅ 静岡銀行住宅ローンの良かった点
- 分割融資(分割実行)に対応している:土地決済・建物完成と別々のタイミングでローンを実行できる。設計事務所+工務店体制との相性が良い
- 土地・建物それぞれで団信プランを選べる:1本のローンとして土地分・建物分を管理しつつ、団信の保障内容を別々に設定できる。「土地は手厚く、建物は中間に」という細かい調整が可能だった
- 担当者の対応が丁寧:分割融資の仕組みや団信の違いを丁寧に説明してくれた。初めてのローンで不安が多い中、安心して進めることができた
特に「土地と建物で団信グレードを変えられる」点は、他の銀行では一律になるケースもある。設計事務所経由で家を建てる場合、この柔軟性は実際に役立つ。
💭 後悔ポイント:他行と比較すればよかった
担当者への信頼と静岡銀行の使い勝手には満足しているが、他のネット銀行やメガバンクでも分割融資に対応できる選択肢があったかもしれない。金利0.1%の差でも40年・数千万円規模では数十〜数百万円の差になる。余裕があれば複数行に仮審査を出して比べることをすすめる。
変動固定MIXとは何か
静岡銀行の「変動固定MIX」は、一つのローンの中で変動金利と固定金利を組み合わせる商品だ。借入額の一部を変動金利、残りを固定金利にすることで、リスクを分散できる。
変動一本だと「金利上昇リスクを全部負う」、固定一本だと「変動が下がっても恩恵を受けられない」。MIXはその中間を取るイメージだ。
私の場合の金利は、土地ローンが1.17%、建物ローンが1.15%。この金利には後述の団信の保険料上乗せ分が含まれている。
団信を土地と建物で変えた理由
団信(団体信用生命保険)は、ローン契約者が死亡・高度障害になった場合にローン残高がゼロになる保険だ。多くの銀行では、保障範囲が広い団信ほど金利に上乗せされる仕組みになっている。
私が土地・建物で団信のグレードを変えた理由はシンプルだ。
- 土地ローン(最上位プラン):土地は資産として残る。万が一のとき家族が住み続けられるよう、手厚い保障を選んだ
- 建物ローン(中間プラン):建物は年々価値が下がる。バランスを考えて中間グレードに
団信の上乗せ金利が土地・建物の金利差(0.02%)に反映されている。
団信のグレードアップは「金利の上乗せ」として払い続けるコストになる。保障内容と上乗せ幅を見て、自分に必要な範囲を判断することが重要。がん保障・就業不能保障など特約の内容は各行で異なるため要確認。
40年返済にした理由
返済期間を40年にしたのは、月々の返済額を抑えるためだ。
注文住宅は完成まで時間がかかる。その間も賃貸の家賃を払いながら、土地ローンの返済が始まる。二重払い期間のキャッシュフローを考えると、月々の返済は少ないほうがいい。
また、繰り上げ返済の自由度を持たせたかった点もある。35年より40年にして月々を低く設定しておき、余裕があるときに繰り上げ返済するほうが家計の柔軟性が高い。
40年返済は総支払利息が35年より増える。ただし「月々を低く保ちながら繰り上げ返済で早期完済」という戦略もある。手元資金の余裕と将来の収入見通しに合わせて判断することが重要。
注文住宅のローン、今やり直すなら何を変えるか
担当者の対応・ローンの仕組みの説明には満足している。ただ、「もっとやればよかった」と感じる点が1つある。
複数行に仮審査を出せばよかった
注文住宅の2本立てローンに対応できる銀行は、ネット銀行も含めて複数存在する。金利だけでなく手数料・団信内容・繰り上げ返済条件まで比べれば、より最適な選択ができた可能性がある。
担当者の紹介で安心感があったのは事実だが、それとは別に「比較した上で選ぶ」プロセスは踏むべきだったと思っている。数千万円・40年の借入れを一社の紹介だけで決めるのはリスクがあった。
まとめ
- 注文住宅は土地・建物の引き渡しタイミングがずれるため、ローンが2本立てになることがある
- 私は静岡銀行の変動固定MIXを選択。土地1.17%、建物1.15%、40年返済
- 団信は土地を最上位・建物を中間にして保障とコストのバランスをとった
- 40年返済にしたのは月々の返済を抑えてキャッシュフローに余裕を持たせるため
- 後悔:銀行を比較しなかった。複数行への仮審査は必ずやるべきだった
住宅ローンは家づくりの中で「最も慎重に選ぶべきもの」のひとつだと実感している。担当者への信頼も大事だが、比較するプロセスは省かないほうがいい。
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