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10月に入って、住宅ローンの金利のニュースが一気に増えた。フラット35は3.83%、メガバンクの10年固定は4%台。うちは静岡銀行で8,000万円弱を変動金利(変動固定MIX)で借りていて、建物の引き渡しは12月。正直に言うと、けっこう不安だ。不安なまま放っておくのが一番よくないので、「金利がこれだけ上がったら、月の返済がいくら増えるのか」を自分の条件で計算してみた。

結論:+1%で月4.6万円増。それでも今は固定に切り替えない
先に結果を書く。8,000万円・40年・金利1.16%(うちの土地と建物の金利の平均)で計算した。
| 金利が上がった幅 | 5年後の毎月の返済額 | 今との差 |
|---|---|---|
| 上がらない(1.16%のまま) | 208,392円 | — |
| +0.25%(1.41%) | 219,351円 | +10,959円 |
| +0.5%(1.66%) | 230,737円 | +22,345円 |
| +1.0%(2.16%) | 254,823円 | +46,431円 |
| +2.0%(3.16%) | 260,490円(上限) | +52,098円 ※返しきれない利息が残る |
| 今すぐ10年固定(3.875%)に切り替えた場合 | 328,158円 | +119,766円 |
※ 2年目から金利が上がり、その後はずっと同じ金利が続くと仮定。変動金利の「5年ルール」「125%ルール」で、返済額は5年目まで変わらず、5年後に計算し直すとして試算した(ルールの中身は後で説明する)。
※ 3.875%は、比較サイトに載っている静岡銀行の10年固定の金利の上の値。実際に切り替えるときの金利とは違うことがある。
※ 実際のうちのローンは土地と建物の2本で、土地はもう返済が始まっている。計算しやすいように1本にまとめた。
金利が1%上がると、毎月4.6万円増える。年間で約56万円。これは痛い。それでも、今すぐ固定に逃げると毎月12万円近く増える。金利が1%上がった場合の2.5倍以上だ。「不安だから固定」は、今の金利水準だと高すぎる保険になる。うちは変動のまま、繰り上げ返済用のお金を貯めておくことにした。
自分のローンだと月いくら増えるのか、家計は耐えられるのか。数字が出ると不安の正体が見えてくる。FPに家計全体のシミュレーションを無料で作ってもらうこともできる。
この記事でわかること
- 2026年10月時点で、住宅ローンの金利がどこまで上がっているか
- 変動金利が上がったとき、毎月の返済がいくら増えるか(8,000万円・40年の試算)
- 「5年ルール」「125%ルール」で、返済額がすぐには増えない仕組みと落とし穴
- 注文住宅の建物ローンは「いつの金利」が使われるのか
- 固定に切り替えずに、繰り上げ返済で備えることにした理由
2026年10月、住宅ローンの金利はここまで上がった
9月の日銀の会合で、政策金利が1.00%から1.25%に上がった。6月に上がったばかりなのに、たった3ヶ月で次の利上げが来た。
日本銀行は9月17、18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.00%から1.25%へ引き上げることを決定した。
この影響で、10月の住宅ローンは固定金利がほぼ全部の銀行で上がった。モゲチェックの集計では、メガバンクの10年固定が4.03%、フラット35が3.83%。フラット35は9月の3.46%から1ヶ月で0.37%も上がっている。
長期金利の上昇を受けて主要銀行のほぼすべてが固定金利を引き上げ(中略)メガバンクの10年固定は4.03%、フラット35は3.83%
変動金利のほうは、新しく借りる人向けの金利がメガバンクで1.2〜1.3%台。固定と比べるとまだ安いが、次の利上げは12月という予想も出ている。うちの引き渡しと同じ月だ。
金利タイプの基本(変動・固定・ミックスの違い)は、9月に住宅ローンは変動・固定・ミックスどれが正解?で11行を比べて整理した。この記事では「すでに変動で借りている人に、金利上昇が実際どう効いてくるか」に絞って書く。
うちのローンの「今」
うちの条件はこうなっている。
- 銀行:静岡銀行の変動固定MIX(変動金利でスタートし、途中でローン全体を固定に切り替えられるタイプ)
- 借入額:土地と建物の合計で8,000万円弱、40年返済
- 土地のローン:1.17%。すでに返済中
- 建物のローン:1.15%。12月の引き渡しのときにお金が出る(融資実行)
このニュースを見て、まず静岡銀行のアプリで土地のローンの金利を確認した。1.17%のままで、まだ上がっていなかった。ほっとしたのは一瞬で、変動金利は年に2回見直されるので、次の見直しで上がってもおかしくない。
建物のローンは「契約したときの金利」で決まっていた
もうひとつ気になったのが、12月に借りる建物のローンだ。注文住宅は土地を先に買い、建物の分は完成してから借りる。調べてみると、多くの銀行は「お金を借りる日(融資実行日)の金利」を使う。契約したときが1.15%でも、12月に金利が上がっていれば、上がった金利で借りることになる。
うちの場合は、静岡銀行から「契約したときの金利で決まる」とはっきり説明を受けていた。12月に利上げがあっても、建物のローンは1.15%で借りられる。これはかなり助かった。
ここは銀行や商品によって違う。これから土地を買って建物を建てる人、引き渡しを待っている人は、「建物のローンはいつの金利で借りることになるか」を一度銀行に聞いておいたほうがいい。うちのような設計事務所+工務店の家づくりは、土地を買ってから引き渡しまで1年以上かかることもある。その間に金利が変わる可能性は高い。土地と建物でローンを分ける仕組みは注文住宅の住宅ローン どう選んだかに書いた。

金利が上がっても、返済額はすぐには増えない(5年ルール・125%ルール)
試算する前に知っておきたいのが「5年ルール」と「125%ルール」だ。変動金利で毎月同じ額を返していく借り方(元利均等返済)だと、たいていこのルールがある。静岡銀行の変動金利型の商品説明書にもこう書かれている。
ご融資利率は年2回見直しを行いますが、毎月およびボーナス返済分のご返済額は5年間変わりません。(中略)新しいご返済額はそれまでのご返済額の1.25倍を超えることはありません。
- 5年ルール:金利が上がっても、毎月の返済額は5年間変わらない
- 125%ルール:5年後に返済額を計算し直しても、それまでの1.25倍までしか増えない
聞こえはいいが、返済額が変わらない間は、払ったお金のうち利息に回る分が増えて、元本の減りが遅くなる。金利が上がった分のツケは消えるわけではなく、後に回っているだけだ。
うちの場合、金利が3.1%を超えると元本が減らない
計算していて一番ぞっとしたのがここだった。今の返済額は月208,392円。借りたばかりの残高8,000万円だと、金利が約3.13%になった時点で、毎月の利息だけで208,392円を超える。つまり毎月払っても元本が1円も減らない。
冒頭の表で「+2.0%」のところに「返しきれない利息が残る」と書いたのはこのためだ。5年後に計算し直すと本当は月30.8万円払う必要があるが、125%ルールで26万円までしか上がらない。足りない分は「未払利息」として残り、最後にまとめて払うことになる。
今の変動金利(1.16%)から約2%上がる、というのはすぐに起きる話ではないと思う。ただ、今年は6月と9月、たった3ヶ月の間隔で利上げがあった。40年のうちに絶対ない、とは言えない。
それでも固定に切り替えない理由
うちの変動固定MIXは、途中で固定に切り替えられるのが売りだ。今こそ切り替えどき……と一瞬思ったが、計算すると踏み切れなかった。
理由はシンプルで、固定金利が高すぎる。冒頭の表のとおり、今すぐ3.875%の10年固定に切り替えると、毎月の返済は約12万円増える。変動のまま金利が1%上がった場合(月4.6万円増)よりずっと重い。変動の金利が今より2.7%くらい上がって、やっと今の固定と同じ金利になる。
固定にすると「これ以上は上がらない」という安心が手に入る。でも、その安心のために毎月12万円は払えない。2026年10月は、変動と固定の金利の差が大きく開いている。今すぐ固定にすると、一番高い保険料を払うことになる、というのが私の結論だ。
とはいえ、ずっと変動のままでいいと思っているわけでもない。自分の中では、こうなったら固定への切り替えをもう一度考える、というラインを決めた。
- 見直しで、うちの金利が2%を超えたとき
- 変動と固定の金利の差が1%台まで縮まったとき
変動のままでいくか、固定に切り替えるか。家計の余裕や今後の収入の見込みで答えは変わる。迷っているなら、自分の数字でシミュレーションしてもらうのが早い(無料)。

うちの備え:繰り上げ返済用のお金を貯めておく
固定に切り替えるかわりに、繰り上げ返済用のお金を手元に貯めておくことにした。40年返済にしたのも、もともと「毎月の返済は少なくして、余裕があるときに繰り上げ返済する」つもりだったからだ。
金額はまだ決めていないが、仮に5年目に500万円を繰り上げ返済した場合を計算してみた。
| 5年目に500万円を繰り上げ返済 | 金利1.16%のまま | 金利2.16%(+1%) |
|---|---|---|
| 期間短縮型(返済期間を短くする) | 利息が約238万円減る 返済期間が約2.9年短くなる |
利息が約526万円減る 返済期間が約3.4年短くなる |
| 返済額軽減型(毎月の返済を減らす) | 利息が約109万円減る 毎月の返済が約1.4万円減る |
利息が約213万円減る 毎月の返済が約1.7万円減る |
※ 8,000万円・40年・元利均等返済。金利は最初から最後まで同じと仮定。繰り上げ返済の手数料は入れていない。
わかったのは、金利が高いほど、繰り上げ返済で減らせる利息も大きくなるということ。金利が上がったときのために現金を持っておけば、上がったときにぶつけることで効果が大きくなる。固定に切り替えるより、こっちのほうが自分には合っていると思った。
住宅ローン控除への影響も確認した。うちは控除の対象になる借入額の上限が5,000万円なので(住宅ローン控除の試算記事で計算した)、5年目に500万円を返しても、13年目の残高は約5,246万円。上限より多く残るので、控除の額は減らない計算だった。ただ、控除がある13年間に繰り上げ返済をすると、人によっては控除が減ることもある。やる前に一度計算しておくといい。
金利上昇が不安な人へ:今のうちに確認しておくこと
今回いろいろ調べて、確認しておいてよかったと思ったことを書いておく。
- 自分の今の金利:返済額は5年間変わらないので、金利が上がっても気づきにくい。銀行のアプリや通知で、金利そのものを見ておく
- 建物のローンの金利がいつ決まるか(注文住宅で引き渡し前の人):契約時か、お金を借りる日か。うちは契約時だったが、銀行によって違う
- 5年ルール・125%ルールがあるか:ない銀行(ネット銀行の一部など)だと、金利が上がった次の見直しで返済額が増える
- 自分の「元本が減らなくなる金利」:毎月の返済額×12÷今の残高で出せる。うちは約3.1%だった
- 固定に切り替えるとしたら、いくら増えるか:銀行に聞けば今の切り替えの金利を教えてもらえる
不安の正体は「どれくらい増えるのかわからない」ことだった。計算して金額が出ると、まだ不安ではあるけれど、何をすればいいかは見えた。12月に建物のローンを借りたら、そのときの金利や、利上げがあったかどうかもこのブログで書くつもりだ。
まとめ
- 2026年10月、フラット35は3.83%、メガバンクの10年固定は4.03%まで上がった。9月に日銀は政策金利を1.25%に上げた
- 8,000万円・40年・1.16%だと、金利が1%上がると5年後に月4.6万円増える。今すぐ10年固定に切り替えると月12万円近く増える
- 5年ルール・125%ルールで返済額はすぐには増えないが、その間は元本の減りが遅くなる。うちは金利が約3.1%を超えると元本が減らなくなる
- 注文住宅の建物のローンは、多くの銀行で融資実行日の金利になる。うちは契約時の金利で決まっていたが、銀行ごとに確認が必要
- うちは固定に切り替えず、繰り上げ返済用の現金を貯めて備える。金利が高いほど繰り上げ返済の効果は大きい
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※ 金利は2026年10月12日時点で各サイトに載っていた数字です。試算は条件を簡単にした概算で、実際の返済額とは違います。最新の金利や条件は各銀行の公式サイトで確認してください。

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