マンションと戸建て、今どっちがいい?【2026年最新版】東京の市場データと、全部検討した私の結論

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2026年上半期の首都圏新築マンション平均価格は初の1億円台に乗った。その一方で、東京23区の中古マンションは2年2ヶ月ぶりに値下がりし始めている。「見た目の相場はまだ高いのに、現場は静かに調整局面に入り始めている」というのが2026年9月時点の実像に近い。注文住宅も坪単価が10年で1.5倍、地価も5年連続上昇している。私は賃貸→新築マンション検討→中古マンション+リノベ検討→注文住宅、という順番で全部検討してきた。今回はその実体験を踏まえつつ、東京の最新市場データからマンションと戸建て、どちらが向いているのかを整理する。

東京の住宅街と高層マンションが両方見渡せる俯瞰的な街並み

東京のマンション市場、2026年はこうなっている

2026年上半期の首都圏新築マンション平均価格は1億135万円で初めて1億円台に乗った。ただし話はそう単純ではない。7月単月では23区の大型物件が始動した影響で1億6,493万円まで跳ね上がった一方、初月契約率は64.8%(前年同期比-1.8ポイント)と鈍化している。「平均価格は上がっているのに、売れ行きは落ちている」というねじれが起きている。

指標数値時点
首都圏新築マンション平均価格1億135万円(初の1億円台)2026年上半期
東京23区中古マンション(70㎡換算)1億2,741万円・前月比-0.8%2026年6月・2年2ヶ月ぶりの値下がり
東京都区部 中古マンション成約件数前年比-17.2%7ヶ月連続で前年割れ

もっと踏み込んで見ると、都区部の中古マンションは在庫の売出㎡単価が118.30万円(前年比+28.2%)まで強気に上がっているのに、実際の成約㎡単価は84.17万円(前年比-1.5%)。差は34万円/㎡まで開いている。売主の「言い値」と、実際に買い手がつく価格が、かなりズレてきているということだ。在庫も5ヶ月連続で増加していて、都心の実需エリアは相対的に底堅い一方、超高額帯や郊外(多摩地区は-1.5%)から調整が始まっているという二極化も進んでいる。

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なぜ「まだ高い」のに調整の兆しが出ているのか

「成約が減ってきた流れが、そのまま価格にも波及した」というのが体感に近い。ただ正確には、成約件数の減少と価格下落は片方がもう片方の原因というより、どちらも同じ根っこ(金利上昇)から出ていると見たほうがいい。

根っこにあるのは金利上昇

STEP 1
日銀の利上げ
2024年3月のマイナス金利解除以降、段階的に引き上げ継続。2026年も上昇局面が続く
→
STEP 2
返済負担が増える
金利0.5%→1.5%で月々+約23,300円、35年総返済+約978万円(試算)
→
STEP 3
「買える価格帯」が下がる
同じ予算でも借りられる元本が減り、今の売り出し価格に手が届きにくくなる

だから起きていること(時系列)

STEP 1
成約件数が先に減る
買い手が様子見に回り、取引そのものが減る。東京都区部の中古マンション成約件数は前年比-17.2%、7ヶ月連続で前年割れ
→
STEP 2
売主は強気なまま、在庫が積み上がる
売り出し価格はすぐには下げないため、在庫は5ヶ月連続増加(47,151件・前年比+5.5%)。売出㎡単価と成約㎡単価の差は34万円/㎡まで拡大
→
STEP 3
ついに価格そのものが折れ始める
それでも売れないため値下げが広がる。首都圏の成約㎡単価は73ヶ月ぶりに下落(2026年5月)。2026年8月の値下げ率は2024年1月以降で最大水準
2月の下落は三田ガーデンヒルズという超高額物件1件の値下がり(短期転売業者の投げ売り)が統計全体を歪めただけで、城南・城西エリアは24ヶ月連続上昇中——という反論もある。統計の一部には特定物件によるノイズも混じっているが、複数の独立した統計が同じ方向を示しており、ノイズだけでは説明しきれない構造的な変化と見るのが妥当だ。 都心中古マンション価格”下落”のカラクリを解き明かす|ダイヤモンド不動産研究所
不動産価格推移グラフを表示したノートPCと、住宅ローンのシミュレーション結果が印刷された紙

注文住宅も、実は同じくらい値上がりしている

「マンションが高いなら戸建てで」と単純に切り替えられるほど、戸建て側も楽ではない。

指標数値
注文住宅 全国平均建築費(土地代別)3,932万円(フラット35利用者調査)
大手ハウスメーカー坪単価100万円超が標準化・過去10年で1.5倍
東京都 公示地価(住宅地・2026年)+6.5%・5年連続上昇・全国トップ

なぜ高騰しているか

ウッドショック以降、資材価格・物流費・人件費の上昇が続いている。「価格は急激には下がらず、緩やかな上昇か横ばい」が業界の見通しで、待っても安くなりにくい。地価も5年連続で上昇しており、建物だけでなく土地の取得コストも重くなっている。

経年でどうなるか

木造住宅の法定耐用年数は22年(マンションのRC造は47年)。木造戸建ては築20年を過ぎると建物価値がほぼ0円で査定されることも珍しくない。ただし建物の価値がなくなっても、土地の価値は別途残り続ける。

資産価値は、経年でどう変わっていくか

ここが今回いちばん整理したかったところ。マンションと戸建て(木造)で、建物の資産価値がどう下がっていくかを重ねてみる。

建物価値の推移イメージ(新築時=100とした概算)

中古相場(築10年で70〜80%・築20年で30〜50%)と法定耐用年数(RC造47年・木造22年)をもとにした概算モデル。土地の価値は含まない。

マンション(建物)
戸建て(木造建物)
1007550250新築築10年築20年築30年約25ほぼ0
建物価値の推移イメージ(新築時=100、土地の価値は含まない概算モデル)

マンションは緩やかに下がりながらも資産価値が残りやすく、戸建て(木造建物)は20年ほどでほぼゼロに近づく。ただし戸建てには「土地」という、経年で目減りしない(むしろ地価上昇局面では増える)資産が残る。どちらが得かは一概に言えず、「建物に住み続ける」のか「資産として売る前提」なのかで評価が変わる。

古い木造一戸建てと、遠くに見える高層マンション群が同じフレームに収まった街並み

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結局、どんな人にどちらが向いているか

マンションが向いている人

都心勤務で通勤時間を短くしたい/防犯・管理をプロに任せたい/将来の住み替え・売却を想定している(流動性重視)/単身・夫婦二人など世帯人数が少ない

戸建てが向いている人

広さ・収納・庭など空間的な自由度が欲しい/子どもの成長に合わせて間取りを変えたい/管理費・修繕積立金を将来にわたって払い続けたくない/長期居住前提で資産としては「土地」で持ちたい

我が家の場合:賃貸→新築マンション検討→中古マンション+リノベ検討→注文住宅、この順番で実際に検討してきた。新築マンションは価格と「決められた箱に住む」窮屈さで見送り、中古+リノベは物件自体の掘り出し物が見つからず、最終的に土地から注文住宅を選んだ。今回市場データを整理して感じたのは、当時よりさらにマンション・戸建てとも「待っても安くならない」局面に入っているということ。迷っている期間そのものにコストがかかる時代になっている。それぞれの検討過程は新築マンションを検討してやめた理由と中古マンション+リノベを検討してやめた5つの理由に詳しく書いている。
リビングのソファで住宅情報サイトと間取り図を見比べている後ろ姿

まとめ

  • 新築マンションは初の1億円台に突入した一方、中古は東京23区で2年2ヶ月ぶりの値下がり。「見た目の相場」と「実際に売れる価格」の乖離が広がっている
  • 値下がりの根っこは日銀の利上げ。返済負担が増え「買える価格帯」が下がったことで、成約件数の減少→在庫の積み上がり→価格の下落という順番で波及している
  • 注文住宅も坪単価10年で1.5倍、地価も5年連続上昇。戸建てに逃げれば安いわけではない
  • 資産価値の下がり方はマンションと戸建てでカーブが違う。戸建ては建物がほぼゼロになるが土地が残る
  • 「流動性・利便性」ならマンション、「空間の自由度・土地としての資産」なら戸建て。どちらも高騰局面が続いており、待つことのコストも織り込んで判断したほうがいい

賃貸から注文住宅にたどり着くまでの経緯は賃貸をやめて家を購入することにした理由から読める。東京・神奈川・埼玉・千葉での住まいコストの違いはこちらの記事で計算した。あわせて読んでもらえると、住まい選びの全体像がつかみやすいはずだ。

マンションと戸建て、どちらにするか迷ったまま時間だけが過ぎるのがいちばんもったいない。無料で相談できるサービスを使って、自分に合った選択肢を早めに絞り込んでおくことをすすめる。

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