注文住宅の設計情報収集はどうやった?目的別ツール活用とNotion・Figma管理法【実体験】

注文住宅の設計打ち合わせは、知識がないまま臨むと「設計士の提案をただ聞くだけ」になってしまう。

設計士はプロだが、あくまで「要望を形にする人」だ。どんな暮らしをしたいか、何を優先するかは自分たちが決めなければならない。そのためのインプットが「情報収集」だった。

この記事では、設計事務所と注文住宅を建築中の私が、設計期間中に実際にやった情報収集の方法と、集めた情報をどうやって設計士との打ち合わせに活かしたかを全部書く。

この記事でわかること

  • 目的別に使い分けたメディア・ツールの全体像
  • NotionとFigmaを使った情報管理・活用のやり方
  • リサーチで気づいた「知らないと損する」具体例
  • 最低限リサーチしておくべき3つのテーマ
ノートパソコンでリサーチをしている様子
設計期間中は毎日隙間時間にリサーチしていた

情報収集はいつから始めたか

本格的に情報収集を始めたのは、土地の契約後・図面がある程度固まってからだった。

それより前(土地探し・設計事務所選びの段階)は、ぼんやりと「どんな家にしたいか」をイメージする程度。でも図面が出てきて「この空間をどうするか」が具体的になってから、リサーチは一気に実践的になった。

夫婦それぞれで1日1時間ほど、設計が確定するまでの期間は毎日何かしら調べていたと思う。トータルで数百時間はリサーチに使っている。

「時間に余裕があったらもっとすればよかった」と今でも思う。設計士の提案には限界があるし、自分から要望を出せないと設計は進まない。知識があるほど、打ち合わせの質が上がる。

目的別に使い分けたメディア・ツール

ツールを「何でも調べる」のではなく、目的によって使い分けたのがポイントだった。

🔧 機能性・設備系

キッチン・お風呂・収納・照明・太陽光など

使ったツール:YouTube・Instagram・メーカーショールーム

動画で実際の使い勝手・サイズ感・使っている人のレビューを確認。ショールームで実物を触って最終判断。

🎨 デザイン・内装系

全体のカラーリング・床材・クロス・外観など

使ったツール:Pinterest・Instagram・メーカーショールーム

ビジュアルで直感的に「好き/嫌い」を判断。設計士に「こういうイメージ」と伝える材料として活用。

💬 全般・体験談

他の施主の失敗談・後悔・リアルな経験など

使ったツール:X(旧Twitter)・Threads

「やってよかった」「後悔した」という生の声が集まりやすい。検索で特定テーマのリアルな話を探すのに便利。

🏪 ショールーム

キッチン・お風呂・洗面・床材・タイルなど

使ったツール:各メーカーのショールーム

ネットでは伝わらない質感・色・サイズ感を確認。設計士に同行してもらうとその場でフィードバックも得られる。

インテリアのムードボード・イメージ収集
Pinterestはビジュアルでイメージを集めるのに最適

集めた情報の管理:Notionで「要望・課題・論点」を一元管理

情報収集と同じくらい大事だったのが、集めた情報をどう管理するかだった。

使ったのはNotion。「課題・論点・要望管理表」というデータベースを作り、やりたいこと・決めなければいけないこと・設計士に相談したいことをすべてここに集約した。

管理表の主な項目:

  • 名前:要望・課題のタイトル(例:「コンセントの位置」「書斎の本棚」)
  • エリア:どこの話か(キッチン・書斎・玄関など)
  • ステータス:未検討・進行中・完了
  • 期限:打ち合わせの締め切り
  • 詳細メモ:設計士との会話メモ、自分たちの希望の詳細、参考URL

1レコード=1つの要望・課題。設計士との打ち合わせが終わったら「完了」にする。これで「あの話、どうなったっけ?」という抜け漏れを大幅に減らせた。

打ち合わせ当日はモニターにNotionの画面を映して、その場で確認しながら話を進めた。

Notionで管理している課題・論点・要望管理表
実際に使っているNotionの管理表。エリア・ステータス・期限で整理している
設計の打ち合わせは回数が多く、決めたことを忘れてしまうことが何度もあった。Notionで管理することで「前回何を決めたか」「まだ決まっていないことは何か」を常に把握できた。

設計士との認識合わせ:FigmaでPDFを作って共有

デザインや寸法の話は、言葉だけでは伝わらないことが多い。そこで活用したのがFigmaだった。

使い方は1ピクセル=1cmで設計図を再現し、実際に物を置いたときのシミュレーションを作ること。

たとえばシューズインクローゼット(SIC)では:

  • 平面図でエリアA・B・Cの使い方を整理
  • 立面図(B面・A面・C面)で可動棚の高さを1cm単位で指定
  • 靴35足・コンテナ3個・ブーツ・傘など実際に入れるものを全部配置してシミュレーション

これをPDF化してメールで設計士に送り、「この高さに棚をつけたい」「ここにこういう仕様にできますか?」と具体的に相談した。言葉の説明だけでは伝わらないことが、図で一発で伝わるようになった。

Figmaをはじめとしたツールの詳しい使い方は、別記事で改めてまとめる予定。

FigmaでシューズインクローゼットのSIC設計シミュレーション
実際に作ったFigmaのSIC設計図。1px=1cmで棚の高さを1cm単位まで作り込んだ

リサーチで「知らなかったら後悔していた」具体例

リサーチをしていなければ気づかなかった発見の中で、特に印象的だったのがコンセントの位置(高さ)だ。

一般的な住宅のコンセントは、床から約25cmの高さに設置される。これが「標準」として設計図に落とし込まれる。

でも調べていくうちに、コンセントを床から15cmにすると目立ちにくくなることがわかった。空間全体のすっきり感にこだわっていた私たちにとって、これは重要な発見だった。自分から要望を出した結果、床から15cmで統一することができた。

こういった「標準では設計士が提案しないが、知っていれば選べる選択肢」は、リサーチなしでは一生気づかないものだ。他にも、減額できる項目・メーカーの違い・特定の機能の利便性など、調べなければわからないことは無数にある。

設計士の提案にも限界がある。「こういうことをやりたい」と要望を伝えると答えてくれるが、要望を言えなければ前に進まない。リサーチが自分たちの要望を生み出す。
注文住宅のインテリアディテール
細部の仕様は自分でリサーチして要望しないと「標準」になる

最低限リサーチしておくべき3つのテーマ

全部調べ始めると際限がない。まず着手するとしたら、以下の3つは外せないと思っている。

  1. 収納の量と配置:どこに何をしまうかのシミュレーション。収納は「量」より「場所」が重要。生活動線に合わせた位置に作らないと使わない収納になる
  2. 照明計画:どんな空間の雰囲気にしたいかとセットで考える必要がある。「標準的な明るさ」を設計士に任せると、均一に明るい日本的な照明になりがち
  3. 外観・内装の全体イメージ:どんなスタイルの家にしたいか(ジャパンディ・シンプルモダンなど)を言葉と画像で言語化しておく。イメージが曖昧なまま打ち合わせを進めると、「なんか違う」が積み重なる

まとめ

  • 情報収集は目的別にツールを使い分ける(機能系はYouTube・デザイン系はPinterest・体験談はX/Threads)
  • Notionで要望・課題を一元管理すると打ち合わせの抜け漏れが激減する
  • Figmaで1px=1cmの設計シミュレーションを作ると、設計士への伝達精度が上がる
  • リサーチ量が多いほど要望の質が上がり、理想の家に近づく。「もっとリサーチすればよかった」という後悔は多いが、「やりすぎた」という後悔はない

設計期間は長いようで、決断の締め切りはどんどん来る。早めにリサーチを始め、Notionで管理しながら打ち合わせに臨むのが、後悔を減らす一番の近道だと思っている。

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